白ワインやロゼワインはすっきり爽やかなものから優しく癒してくれる甘いものまで、実に味わいが豊かです。ボトルの裏ラベルに良く記載されている「辛口」「甘口」という表現。
今回は、白ワインの味わいの表現、「甘口」・「辛口」について紹介します!
すっきりしていて口当たりがさわやかな白ワイン。
赤ワインの味わいを「ボディ」という言葉を使って表現するのに対して、白ワインやロゼワインの総体的な味わいはこのように「辛口」「甘口」で表現されます。
甘口か辛口かで選ぶ
ワインが辛口になったり甘口になったりするのには、残糖度が影響しています。1リットルあたり4g以上であれば「甘口」、4g以下であれば「辛口」と定められています。
ワインはぶどうに含まれている糖分が発酵によってアルコールと二酸化炭素に分解されることで生まれるのですが、 この時にどれだけ糖分を残すかによって甘辛度が変わってくるのです。甘口ワインを造るのであれば、好みの甘さになった時点で発酵を止めて糖分を残します。発酵が進むほど糖分が分解されてワインの中の糖が少なくなっていくので、甘さも減っていきます。これが、辛口ワインです。「甘口」に比べて、すっきりと爽やかな第一印象を与えてくれる「甘くない」ワイン、それが「辛口」ワインです。
甘口か辛口かの見分け方
裏ラベルに辛口、甘口の表記があれば迷うことも無いのですが、全てのワインに記載があるわけではありません。ではどのように「辛口」「甘口」を見分けたら良いのでしょうか?
決定的にわかるものはないですが、目安となるものがあります。それは「アルコール度数」です。
ワインの醸造は発酵が進むほど糖分が分解されてアルコールに変わっていくので、糖分が少ないほどアルコール度数が高くなっていきます。なので、通常は甘口に比べて辛口の方がアルコール度数が高くなり、一般的には13%が甘口、辛口のボーダーラインとされています。13%以上が辛口、それ以下が甘口の可能性が高いということになりますので、覚えておくとひとつの目安になるかと思います。
ただし、これは全てのワインにいえることではなく、甘口でもデザートワインといわれるアルコール度数の高い特別な甘口ワインもあることも覚えておいて下さいね。
一目で分かるシャンパーニュの辛口、甘口
裏ラベルを頼りにしなくても、一目で甘辛度がわかるワインがあります。それはシャンパーニュ。
シャンパーニュは醸造工程の最後に糖分を含んだリキュールを添加します。この工程をドサージュ(Dosage)というのですが、この作業によってシャンパーニュの甘辛のスタイルが決まり、出来上がったシャンパーニュの糖分の量によって甘辛度の名称が決まっています。ほとんどのシャンパーニュのラベルに記載されているので、その名称を覚えておくと甘辛度が一目見てわかります。一般的に多く流通しているのが、「Brut」で、普段、私達が口にしているのも「Brut」が多いといえるので、その味わいを基準に甘辛度をイメージしてみて下さい。
*下にいくほど甘口となります。
糖分3g以下/L | Brut Nature(ブリュット・ナチュール), Pas Doze(パ・ドゼ), Dosage Zero(ドサージュ・ゼロ) |
糖分0〜6g以下/L | Extra Brut(エクストラ・ブリュット) |
糖分12g以下/L | Brut(ブリュット) |
糖分12〜17g以上/L | Extra Dry(エクストラ・ドライ) |
糖分17〜32g以上/L | Sec(セック |
糖分32〜50g以上/L | Demi Sec(ドゥミ・セック) |
糖分50g以上/L | Deux(ドゥー) |
白ワインのおいしい飲み方
白ワインの温度にこだわって飲む
白ワインを楽しむ上でこだわりたいのは温度です。一般的に「白ワインは冷やして飲むもの」といわれていますが、冷やせばいいというものではありません。冷やしすぎると、味がぼやけるからです。白ワインのタイプにより、適温は異なります。おおよその目安としては甘口の白ワインは5度から8度、辛口の白ワインは7度から12度、コクのある辛口の白ワインは10度から14度です。
冷蔵庫で保存しても細かな温度調節はできません。ワインクーラーに氷水を入れて、ボトルごと冷やすやり方がおすすめです。1分で約1度下がるので、室温との差を考慮して、飲み頃の温度になるまでつけておくのがいいでしょう。
グラスにこだわって飲む
せっかくおいしいワインを飲むならば、グラスにもこだわりたいもの。ワイングラスは小ぶりなものがいいいでしょう。白ワインは冷えた状態で飲むものなので、短時間で飲める分量を注ぐのがおすすめです。
もうひとつのポイントは薄めのグラスがいいということ。口の中に入れる時にグラスが薄いほど、ワインの味を感じとりやすいからです。
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さっぱりとした爽やかな飲み口が魅力的な白ワイン。白ワインは繊細にして芳醇なお酒なのです。初心者がジュース感覚で楽しめるものから、特別な日に開けたい最高級品まで、数多くの種類があります。
白ワイン是非、チャレンジしてください♪
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