蜜のように甘くて濃厚なデザートワイン。ひとくち飲むと、とろけるような甘さが体に染み渡るあの飲み口・・・
しかも、デザートワインの中には、赤や白、ロゼがあって色もとりどり。
今回は、そんなデザートワインについて、ご紹介していきます。
そもそもデザートワインって何?
デザートワインとは、一般的には甘口のワインのことを指します。
明確な基準は決められていないため、様々なワインが甘口ワインとされています。
例えば、低アルコールで軽快な中甘口ワインがあったり、濃厚な甘味を持ちながらアルコール度数の高い極甘口のワインなどがあったりします。
甘口にするための方法
甘口ワインにする方法として一般的なのが、使用するブドウ果汁の糖度を上げるという事です。ブドウの水分を蒸発させることによって、ブドウの成分が濃縮されて糖度の高い果汁を採取できるようになります。
アルコール発酵ではブドウに含まれる糖分をアルコールに変えますが、そこで消化しきれないだけの糖分が果汁に含まれていれば、発酵後のワインの糖度を上げることができ、甘口ワインを生み出すことができるというわけです。
後でもご説明しますが、通常のワインよりもより多くの手間と原材料をつかいながら、自然環境が相まらないと、甘口ワインはできないかなり貴重なワインということを覚えておいてください。
デザートワインの飲み方
デザートワインは、よく冷やして飲むのが一般的です。
産地や甘さの加減にもよりますが、7℃前後を目安にするとよいでしょう。
デザートに合わせるのはもちろん、食前酒としても好まれるワインです。
濃厚な食事には濃厚なデザートワインが合うこともあるのです。例えば、フォアグラやブルーチーズなどにはデザートワインが適しています。
デザートワインの4つの種類
デザートワイン作るには主に「貴腐ワイン」、「アイスワイン」、「干しブドウワイン」、「遅摘みワイン」4つの種類があります。発酵前の水分を減らすことで、より甘いワインを作ることが出来ます。
貴腐ワイン
貴腐ワインとは、貴腐菌(=ボトリティス・シネレア)のついたブドウを使って醸造された、甘口のワインをいいます。貴腐ワインは甘口ワインの中でもより甘い極甘口に分類されます。
「貴腐」とは「高貴なる腐敗」を意味し、腐敗したかに見える外見からは想像しがたい芳香と風味のワインが得られるためこのような表現がされています。
なお、甘口のワインは「デザートワイン」とも呼ばれ、その中でも高い人気を誇るのが貴腐ワインです。凝縮した上品な甘さと、貴腐特有のふくよかな香りをもち、『世界最高峰の甘口ワイン』といわれています。
アイスワイン
アイスワインは、凍ってシャーベット状になったブドウを使って造られたワインです。
シャーベット状のブドウをプレス機で絞ると、糖分や他の成分が凍っていない液体の部分に濃縮されるので、非常に糖度の高い甘口のワインです。
アイスワインは、主にドイツやカナダなど、寒冷な国で造られます。なぜなら、アイスワインに使用されるブドウは、自然の外気温で凍結させる必要があるからです。寒波が来るまで収穫しないこともあり、生産量は通常収穫した場合の10分の1から6分の1程度にしかならず、非常に高価なワインです。
干しブドウワイン
干しぶどうワインは干したブドウを原料にしたワインです。レーズンのように乾燥させたブドウを使うことで、果実のエキスを思いっきり凝縮するという、高級ワインにも使われている特殊な醸造法です。
陰干しして、乾燥させるとブドウの成分はギュ~ッと凝縮されます。そうすると糖度も高くなるわけですが、干しぶどうワインは、アルコール度数が高めの事が多いです。
そして飲んで頂ければわかりますが、アパッシメントワインはどれも濃密にして個性的!普通のワインでは味わえない独特の風味です。
遅摘みワイン
遅摘みワインというのは、時季を遅らせて収穫したブドウを使って造るワインです。
樹になった完熟ぶどうをさらにそのまま乾燥させ、糖分を凝縮させてワインを造ります。通常のタイミングよりも摘み取りを遅らせるだけでも、糖度の高いブドウを収穫できるのです。
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以上、デザートワインについてご説明しました。
ひとくち飲むと、とろけるような甘さが体に染み渡り、日々の疲れを癒やしてくれる感覚がたまりません。
デザートワインを飲んだことがないという方は、是非一度、試してみてはいかがでしょうか。
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